メイラ「ゼム〜〜!!!!!」
ゼミル「やめろ、離れろ、抱きつくな。お前達のカレーを落とされてもいいのか」
メイラ「久しぶりなのにずいぶんあっさりしてるじゃんかよ!!」
ゼミル「これで平常運行だよ」
クリオ「……実は不仲だったりしないのか?」
キャロル「もう少し感動的なのを想像してたんだけどね」
珠洲香「これはこれで」
ルクティア「時間が過ぎ去ってもお互いしっかり心の中にいたということで」
キャロル「それは違う気がするな。それはそれとしてゼム、カレーをよこせ」
ゼミル「久しぶりに会った割にはずいぶん遠慮のない客だな! まあいいか。お待たせしました、ご注文の井戸端カレーSP2でございます」
キャロル「メイラ、どっちにする」
メイラ「じゃあこっちで」
ゼミル「別にどっちを選んでも一緒だからな?」
ルクティア「ゼミルさん見てくださいよ」
ゼミル「なんだそれは。というかそっちのテーブルで何してるんだお前ら三人」
ルクティア「アルバム。メイラが持ってきた」
ゼミル「どっから出てきたそれ」
メイラ「アタシの家にあった」
クリオ(リアクションは……)
ゼミル「(写真を見て)へえ、残ってるもんなんだな」
クリオ(……普通か)
珠洲香「よくあるファンタジー系の世界観と見せつつ写真の技術があるというのが興味深いところで」
クリオ「というかお前ちゃんと幼少期あったんだな」
ゼミル「なんだと思われてたんだ」
クリオ「この姿で造られたホムンクルス的な何か」
ゼミル「おい!」
メイラ「昔はもう少し素直だったのに……」
ゼミル「言う程変わったつもりはない」
キャロル「もう少し大人しかった気はする」
ゼミル「それはお前の幻想だ」
メイラ「ご馳走様。美味かったよ」
ゼミル「そりゃどうも」
キャロル「もう少し辛味が抑えてある方がいい」
ゼミル「じゃあSP1の方だな」
キャロル「新型の開発はしてくれないのか」
ゼミル「正直、今からSP1を越えられるかは自分でも怪しい」
キャロル「改良は続けるんだろう?」
ゼミル「まあ……善処はする」
ルクティア「また来てくれるんです?」
メイラ「常連になってもいいなら来るけど」
ルクティア「今度来る時はカレーうどんも出せますよ」
メイラ「カレーうどんだって!?」
キャロル「なんでそれを早く言わない!」
ゼミル「なんで隠しメニューのカレーうどんの事アイツらに言うんだよ」
ルクティア「言う程隠してないでしょうが。服を汚したくない人には出してないだけで」
メイラ「ルー、この店オーダーストップ何時」
ルクティア「今日は夜8時半」
メイラ「後でまた来るから!」
ルクティア「レシートは……」
メイラ「取っといて!じゃ、また後で!」
珠洲香「このアルバムは?」
メイラ「後で取りに来るから持ってて! じゃ!」
ルクティア「ありがとうございました〜……」
ゼミル「アイツこの後また来る気か」
クリオ「ところでこの店のゲートの切り替えどうなってんだ?」
キャロル「簡単だよ。資格があれば僕らも入れる、それだけさ」
クリオ「わからん。どういうシステムだ」
キャロル「ところでクリオさん、良かったらでいいのだが、連絡先の交換とかお願いしたいのだが……」
クリオ「なんでこっちの世界のスマートフォン持ってんだこの異世界人」
ルクティア「良かったじゃないですか。エルフの知人が出来ますよ」
珠洲香「しかも僕っ娘ですよ」
クリオ「別に僕っ娘が特段好きというわけではないが」
ゼミル(とか言いつつ個人用の携帯番号が書いてある方の名刺を渡す……と)
ーーとりあえずはここで終わり
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2021/05/03
井戸端シリーズ